「Amplitudeシリーズを開始する」のステップ3へようこそ。このシリーズは、Amplitudeのデータ構造を順を追って解説し、貴社のプロダクトがAmplitudeに送信する必要があるデータを特定できるようにすることで、最速かつ最適な方法でAmplitudeをセットアップすることを支援するを目的としています。特に、本シリーズで取り扱うテーマは以下の通りです:
- イントロダクション&開始
- 実装の事前作業: 送信するデータを決める前に検討すること
- ユーザーの特定: プロダクトの固有ユーザーを適切にトラックするための要件
- イベントデータ: トラックする必要があるイベントまたはユーザーを特定するには
- ユーザープロパティ&イベントプロパティ: より高次の分析のために送信する属性
- プラットフォームを横断する実装とプラットフォーム単位の実装: これらの実装の違いと、各実装方法を選ぶ状況
- Amplitudeプラットフォームの使用: 一般的なヒントと役立つ定義
(Amplitudeの実装を行う開発者またはプロダクトマネージャー方は、開発者向けの開始ガイドも併せてお読みください。)
この記事では、イベントタクソノミを考案するプロセスについてご説明します。トラックするイベント数、トラックする必要があるイベント、効果的なQAに関するベストプラクティスについてお話しし、当社に寄せられるよくあるご質問のいくつかにお答えします。
注意:この記事は一般的な見地からの概要として掲載するものです。 タクソノミのセットアップに関するより詳細な説明については、データタクソノミプレイブックをお読みになることを強く推奨いたします。
タクソノミとは?
タクソノミはデータの階層分類と命名規則のセットです。タクソノミはイベントとユーザーのデータを特定・分類して、Amplitudeがそれらに関連する貴重なインサイトを生成できるようにします。Amplitudeでタクソノミをセットアップするプロセスは組織毎に異なりますが、基本は、トラックするイベントを選択し、トラックするイベントプロパティとユーザープロパティを特定し、それらに名前を付けることです。
タクソノミをセットアップする際に行う決定はAmplitudeから引き出される価値に大きな影響を与えることがあるため、実装する前に慎重に検討する必要があります。
何個のイベントをトラックすればよいですか?
多くの場合、新規のお客様はユーザーがプロダクトで実行する可能性がある多くのイベントまたはすべてのイベントをトラックしようとされます。この衝動は抑えてください。 データが多いほどより多くのインサイトに結び付くと言うのは理にかなっていますが、通常はそのような結果になることはありません。データが多すぎるとインサイトが不明確になり、実際上知る必要がないイベントやプロパティの波の中にインサイトが埋もれてしまうことになります。
何個のイベントをトラックするべきかという疑問に対する答えはプロダクトの複雑さにより異なります。アプリが特定の機能セットに焦点を当てている場合、トラックする必要があるイベントは20個ほどが適切といえますが、プロダクトに豊富な機能が搭載されている場合は200個のイベントがより適切であるといえます。
適切な数を割り出すには、Amplitudeから導き出したいと考えているインサイトの種類について考える必要があります。次の四半期にどのような疑問に対してAmplitudeから答えを導き出したいとお考えですか?その次の四半期についてはどうですか?それらの疑問を特定し、必要な答えを導きだすことに結び付くイベントを選択します。
どのイベントをトラックすればよいですか?
どのようなものであっても、次の3つのカテゴリーに分類されるアクションをトラックする必要があります:
- チュートリアルの完了やサインアップのプロセスなど、プロダクト内でプロセスを完了する際に重要なイベント
- プロダクトの主要指標にユーザーを誘導するイベント
- ユーザーがアプリ内で購入できるようにするイベント
トラックするイベントを決めたら、Amplitudeでイベントの計画を開始できます。
データタクソノミプレイブックでは、この質問に関する詳細な回答が記載されているため、こちらも併せてお読みください。
ファネル
覚えておくべき1つの経験則は、プロセスをファネルとして表すことができる場合、そのプロセス内のステップをトラックするべきだということです。例えば、オンボーディングファネルをトラックすることで、初回ユーザーがサインアップのプロセスを問題なくこなしたかを素早く把握することができます。リテンションファネルは、ユーザーが困惑したりストレスを感じたりしているプロダクトの側面を把握し、それらを早急に特定して修正することができます。
トラックするイベントを容易に特定できない場合は、担当のサクセスマネージャーまたはこちらまでお問い合わせください。
実装を品質保証(QA)する
実装が意図した通りに機能するかどうかを確認するには、Amplitudeの[ユーザーアクティビティ]タブを開きます。テストデバイスを使用して一部のイベントを発動し、Amplitudeのプロジェクトを開いて、デバイスIDまたはユーザーIDがリアルタイムに近いフィードで表示されることを確認そのIDをクリックするとそのユーザーのイベントストリームに移動します。イベントストリームがトラックする所定のイベントで構成されていれば問題ありません。トラックする対象のイベントが表示されない場合は、実装に問題があります。
Amplitudeにより重複イベントを処理する
Amplitudeはデータの重複を除外し、固有のイベントが複数回記録されないようにします。Amplitudeはすべてのイベントについて、イベントID、クライアントイベント時間、デバイスIDをチェックします。イベントがデータベースにない場合、Amplitudeはそれを記述します。さもなければイベントは除外されます。
Amplitude HTTP APIを使用している場合、insert_idフィールドを追加することを推奨します。Amplitudeは過去7日以内に同じイベントID、クライアントイベント時間、デバイスIDまたはinsert_idで送信された後続のイベントを無視します。
イベントの制限とデータ収集
1か月の制限を超えた場合でも、Amplitudeは通常通りにデータを収集します。ただし、新規ティアにアップグレードするか、または翌月まで待機しない限り、超過データにはアクセスできません。
次のステップ
次のステップに進む準備ができたら、このリンクをクリックして、次のステップ:「ユーザープロパティとイベントプロパティの設定」にお進みください。