マーケティング担当者なら誰でも、適切なユーザーに適切なメッセージを適切なタイミングで届け、デジタルエクスペリエンスを最適化する、NetflixやAmazonのようなパーソナライゼーションを夢見ています。
しかし、パーソナライゼーションの効果はアクセスできるデータにかかっています。属性データや行動データ、アルゴリズムデータのどれか1種類だけでは不十分です。完全な1対1のパーソナライゼーションを実現するには、3種類すべてが必要です。データがそろって初めて、コンバージョン率を最大化するカスタマイズされたエクスペリエンスをユーザーに提供できます。
Amplitude Recommendは、パーソナライゼーションに関するワークフローのすべての作業、すべての段階、すべてのステークホルダーに対応する初めてのセルフサービス型パーソナライゼーションプラットフォームです。データサイエンティストやエンジニアは必要ありません。
- セグメンテーション(適切なユーザー):マーケティング担当者は、コホートやコンピュテーションを使って行動別のパーソナライゼーションに最適なセグメントを特定できます
- パーソナライゼーション(適切なメッセージ):プロダクト担当者は、予測やレコメンデーションを使って1対1のパーソナライゼーションにおける最適な次の行動を判断できます
- デリバリー(適切なタイミング):エンジニアは、APIや同期を使ってリアルタイムのパーソナライゼーションを行うためにデータを各自のデジタルチャンネルにエクスポートできます
注:RecommendはAmplitudeのエンゲージアドオンが進化し、発展したものです。そのため、エンゲージの提供は終了しました。
また、EU圏内のお客様は現在Recommendをお使いいただけません。
多くの企業では、コンテンツをランダムに並べて表示するだけか、良くても頻度で並べ替えるぐらいのパーソナライゼーションしか行っていません。これは完全なパーソナライゼーションではありません。こうしたおすすめは意味のある方法でパーソナライズされておらず、より体系的な手法で得られる追加収益の増加を逃してしまっています。
一方、Amplitude Recommendは、プロダクトを静的なエクスペリエンスから動的なエクスペリエンスに変化させ、コンバージョンを15%から30%アップさせます。
Recommendであなたのユーザーにパーソナライズされたエクスペリエンスを届ける方法
Amplitudeはユーザー固有のデータをもとに構築されていますが、Recommendはコホート、つまり何らかの共通点があるユーザーグループの概念をベースにしています。コホートに予測やレコメンデーションを適用すると、増収効果を最大化する、綿密にパーソナライズされたエクスペリエンスを提供できます。
セグメンテーション
Recommendでは、コホートまたはコンピュテーションを使ってユーザーをセグメントできます。
コホート
Amplitudeでは行動別コホートと予測型コホートの2種類に対応しています。
行動別コホートは、過去の行動に基づいてグループ化されたユーザー群です。実行したイベントや実行しなかったイベント、アクティブかどうかや、ユーザープロパティによってユーザーをセグメントすることで作成します。
行動別コホートは、ユーザーライフサイクルにおける特定の段階にいるユーザーにリーチしたい場合に、エンゲージメントに基づくターゲティングを行う際に最適です。例えば、商品をカートに追加したものの過去24時間で購入がないユーザーや、最近サブスクリプションを有効化したユーザーなどが考えられます。
予測型コホートは、Amplitudeによる将来の行動の見通しに基づいてグループ化されたユーザー群です。アクティベートする可能性の上位10%や、チャーンする可能性の下位25%など、可能性のパーセンタイルでユーザーをセグメントして予測型コホートを作成します。
ユーザーをライフサイクルの次の段階に促したいときに、これらのコホートを使ってアクティベーション、リテンションまたはエンゲージメントに基づくマーケティングを行いましょう。来週サブスクリプションに加入する可能性の高いユーザーのコホートや、来週2つ目の作品を視聴する可能性が高いユーザーなどが考えられます。
注:Amplitudeで作成したコホートは、こちらに記載されているすべての連携先に送ることができます。
Amplitudeグロースまたはエンタープライズプランのお客様ならどなたでも、コホートを無制限で利用できます。
コンピュテーション
コンピュテーションはイベントやイベントプロパティを計算処理されたユーザープロパティに変換します。計算プロパティは、Amplitudeチャートで構成可能なフィルターとして、または外部デスティネーションに同期することで、パーソナライゼーションツールとして使用することができます。
例えば、過去の購入回数でユーザーをセグメントするには、コホートを使うこともできます。しかし、発生するかもしれない購入回数ごとに対応するコホートを個別に作成しなければなりません。この手順を効率化するには、コンピュテーションを使って、各ユーザーの関連する情報を1つの整数として保存する、計算処理されたプロパティを新しく作成することができます。そして、このプロパティの値に基づいてユーザーをセグメントすれば、これまではいくつものステップが必要だった作業を1つのステップで行えます。
Amplitudeグロースまたはエンタープライズプランのお客様ならどなたでも、最大10種類の計算処理されたプロパティを利用できます。計算処理されたプロパティを無制限に使えるように、プランをアップグレードすることもできます。詳細はAmplitudeの担当者までお問い合わせください。
パーソナライゼーション
Recommendでは、予測とレコメンデーションを使ってパーソナライゼーションを実現します。
予測
ユーザーがサブスクリプションに加入する可能性や、2つ目の作品を視聴する可能性など、予測目標を設定すると、Recommendは過去の行動データをすべて活用し、これまでのパフォーマンスから将来のパフォーマンスを予測します。一人一人のユーザーについて、今後7日間のうちに設定された目標を達成する可能性が個別に計算され、1時間ごとに更新されます。
正確性の指標と予測対実績の比較が常に、わかりやすく表示されます。ユーザーの可能性のパーセンタイルを確認し、コホートを構築することもできます。また、可能性の高いユーザーと低いユーザーを識別するために、どの行動やユーザープロパティが予測に最も重要だったかを分析することもできます。
作成できる予測の数に制限はありませんが、一度に有効化、つまり1時間ごとに更新できるのは、最大30個です。予測を使って行動を起こす可能性の高いユーザーを特定し、直前にパーソナライズされたメッセージを送りましょう。
予測はRecommendのお客様にのみご利用いただけます。
レコメンデーション
ユーザーの予測目標を設定したら、次のステップはユーザーによる目標達成を最も効果的に促すレコメンデーションを作成することです。どのイベント・イベントプロパティの組み合わせに興味があるかを指定すると、各ユーザーの予測目標を最大化する可能性が最も高い項目をAmplitudeのAutoMLシステムが判定し、それらの項目をユーザーに提示します。数週間かかっていたプロセス全体がわずか数分で完了し、コーディングの必要もほとんどありません。
レコメンデーションはRecommendのお客様にのみご利用いただけます。
デリバリー
Amplitude Recommendは手動または自動の同期と2つのAPIを通じてデータを届けます。
同期
FacebookやBrazeなどのデスティネーションにコホートを同期すると、Amplitudeのコホートに含まれるユーザーID、メールアドレス、モバイルIDがすべて、そのデスティネーションにエクスポートされます。
Amplitudeはオンデマンドとオートの2種類の同期に対応しています。オンデマンド同期は1回限りの同期で、オーディエンステストや単体のキャンペーンなどに便利です。自動同期は、毎日または1時間のケイデンスでスケジュールされます。そのため、コーホートオーディエンスメンバーシップが変更されると、またはユーザーの基本予測確率が変更されると、Amplitudeは接続デスティネーションでのコーホートメンバーシップを自動的に調整します。CSVのダウンロードや手動の同期はもう必要ありません。あなたのアプリでユーザーが何か行動をとったら、それぞれの広告やメール、テストプラットフォームに自動で同期されます。
Amplitudeグロースまたはエンタープライズプランのお客様ならどなたでも、無制限のオンデマンド同期と最大5種類のオート同期を利用できます。オート同期を無制限に使えるように、プランをアップグレードすることもできます。詳細はAmplitudeの担当者までお問い合わせください。
API
同期を使ってデータをマーケティングデスティネーションに直接エクスポートするほかに、2種類のAPIを使ってAmplitudeのデータを内部システムやアプリに直接統合できます。
- コホートAPIを使うと、Amplitude内のすべてのコホートの一覧を作成し、コホートをエクスポート・アップロードできます。特定のコホートのクエリを送るだけで、その時点でそのコホートに含まれる全ユーザーが返されます。
- プロフィールAPIを使うと、ユーザーごとのデータをリスト化できます。ユーザーIDまたはデバイスIDのクエリを送るだけで、ユーザープロパティ、コホート、計算処理されたプロパティ、予測、レコメンデーションの値をリアルタイムで返すことができます。
Amplitudeグロースまたはエンタープライズプランのお客様ならどなたでも、最大500件のコホートAPIの呼び出しを利用できます。コホートAPIの読み出しとプロフィールAPIの呼び出しを無制限に使えるように、プランをアップグレードすることもできます。詳細はAmplitudeの担当者までお問い合わせください。
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